思わず旅に出たくなる映画です。

プラネマン

2009年11月09日 05:42

長野ロキシーさんで公開中の色即じぇねれーしょんを見てきました。

舞台は1974年の京都、主人公は仏教系の高校に通う男子高校生です。ボブデュランに憧れてロック系の生き方を目指しますが文科系の主人公は平凡で退屈な日々を過ごしています。


友達からフリーセックスの島に行かないか?と誘われ夏休みに隠岐の島に旅行に行き隠岐の島ユースホステルに泊まりに行きます。


主人公達は行きのフェリーの中でオリーブと呼ばれる美少女に会います。オリーブはシンガーソングライター希望でギターを持っている主人公に注目し始めます。

島で楽しい時間を過ごしてオリーブは一足早く島を去りますが、フェリーの見送りに行った主人公はオリーブの連絡先を聞き出す事に成功します。


日常に戻った後、一緒に旅行に行った友達はヤンキーに走ったり家庭の事情で環境が激変しますが主人公は相変わらずの日々を過ごします。思い切ってオリーブに電話しますが家族に電話を切られてしまいます。

そんなある日、オリーブから突然に電話が来て会う約束をします。オリーブに再会しますが何処に行こうか聞く主人公にオリーブは主人公の家に行きたいと言いだし…

主人公はスポーツで脚光を浴びる事もなくヤンキー系にもなれない文科系男子で通信空手を習いヤンキーを倒したいと願う妄想系で粗暴な振る舞いに憧れていたけどケンカには無縁だった自分の高校時代を思い出して主人公に親しみが持てました。



ラジオに影響されて初恋の相手にハガキに好きだ!と書いてひんしゅくをかったり、ユースホステルの自己紹介でフリーセックスに憧れてきたと言って爆笑されたり浅はかさや不器用さに我が身を見ているようで主人公に共感している自分に気がつきました。不器用ながらも一歩一歩進んで行く主人公から何かエールをもらっているようでした。


主人公に家庭教師がいますが音楽は通信教育の空手より武器になると言いました。今までの人生で音楽とは無縁でCDさえもっていませんでしたが最近コンサートに行きだすと音楽の新しい世界、魅力を感じる事が多くなりました。この映画のコピーに今、くすぶっているすべての人々へ‥とありますが、文科系男子高校生を通じ旅と音楽にくすぶっている現実を破るヒントがあるのではないか?と思いました。

個人的には主人公がオリーブに島での思い出を歌にして歌うシーンが好きで憧れてしまいます。

女優の麻生久美子さん曰く、青春をもう一度やり直したくなる映画とありましたが世代を越えて訴えてくるものがあると思います。


出演者は23年ぶりに映画出演の堀ちえみさん(堀ちえみさんがお母さん役とは時代の流れを感じてしまいます。)ぐるりのことで好演をしたリリーフランキーさん、次回作が楽しみな臼井あさ美さん等個性派が多数出演していて楽しかったです。役者の方も色即じぇねれーしょんをステップに輝いて欲しいと思います。

僕は26才(1993年頃)から5年くらいユースホステルの旅にハマって136泊しました。その頃はユースホステルの全盛期はとっくに過ぎてしまい残念ながら映画のような事は無かったですが(知り合って住所交換しても遠方で年賀状のやりとりで終わってしまいましたが…)娯楽や旅の様相が多様化していく中でユースホステルは注目される事はないと思っていたので自分の青春のあった場所にスポットを当ててくれて関係者の皆さんと長野市で公開してくれた長野ロキシーさんには感謝しています。ありがとうございました。

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