13歳年下と恋におちた元祖キャリアウーマン、荻野吟子、NHK ヒストリア

先週の水曜日11月20日にNHKで放送された歴史番組ヒストリアを見ました。

今回は日本初の女医として名声を成し13歳年下男性と出会い北海道に旅立った荻野吟子特集でした。


荻野吟子は1851年に埼玉県の名主の家に生まれました。

吟子の父親は学問に熱心で儒学者を呼び近所の男の子に教育をしていました。吟子はそこに忍び込み兄の横で勉強するようになりました。


18歳の吟子は裕福な家の好青年と結婚しましたが2年ほどして実家に戻りました。

吟子は下腹部の強烈な痛みを感じて寝込みましたがそれは淋病が原因でした。

夫が遊郭などで貰ってきたものが移りましたが当時は治療法がなく最悪の場合は子供が生めなくなる事もありました。


吟子は東京に行き現東大医学部の最も進んだ西洋医学での治療を受けましたがそこで男性の医者に診察を受ける事に抵抗を感じました。

吟子は同じように性病で悩む女性に会い同じような悩みを抱えていた事を知り自分が医者になろうと決意しました。


明治6年吟子は医者になるため上客、勉強を始めました。吟子は紅一点でモテて教授にも告白されましたが女医になる夢を叶えるために見向きもせず勉強に励みました。


吟子はいざ試験を受けるために願書を出しに行きましたが女医は前例がない…という事で門前払いされました。

吟子は女医が存在した歴史を調べるために古い書物を調べ奈良時代の法律書に女医に関する記述を見つけそれが認められ女医への扉が開かれました。


吟子は難関の試験を突破して東京の本郷に開業しました。そこは歓楽街に近くかつての吟子のように性病で悩む女性が殺到しました。

吟子が女医への道を開いたので吟子が開業してから10年後女医は37人まで増え吟子はその第1号として名声を得ました。


明治23年吟子40歳の時に北海道から志方という27歳の男が訪ねて来ました。志方はクリスチャンで布教のために東京にきて知人の紹介で吟子に会いました。

当時の日本は富国強兵政策で北海道開拓が奨励され志方も北海道開拓を志しいろいろな準備をしていました。

吟子は志方の理想に共感しました。キリスト教の男女平等の精神にも惹かれたようでした。


その頃になると女医の数も増えて吟子も後を他の女医に託せるようになったので本郷にあった医院を閉めて志方と吟子は現在の北海道今金町に旅立ちました。


開拓は困難を極めました。吟子は他に入植した人々の看護に務め志方の姉の子を養子に迎えました。


しかし政府の方針で開拓の進んでいない場所は没収され志方と吟子はそこから去らなければなりませんでした。

その後志方は牧師に吟子は開業医になり再び診療を始めました。

吟子はお金に困っている人には無理に催促せず時として診察料を貰わない事もありました。


吟子55歳の時に夫が先立ちその8年後吟子は63歳でなくなりました。

吟子は女性の自立を説き日曜学校で勉強を教えていました。


平成13年に108歳で亡くなった助産婦は10歳の頃に吟子の日曜学校で学び手に職をつけたそうです。吟子の説いた女性の自立が現代にも影響を与えていた…と解説があり番組が締め括られました。


男性と張り合っていた吟子が13歳年下と恋におちるとは人生分からないと思いましたが人生を切り開いて来た吟子の生き方はあっぱれだと思いました。


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2013年11月23日 Posted byプラネマン at 23:29 │Comments(0)NHK、ヒストリア

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