NAGANO映画祭上映作品我心

プラネマン

2009年11月19日 06:42

NAGANO映画祭の上映作品で「我心」という作品が上映されました。

我心は長野市出身で日大芸術学部映画学科を卒業した宮島良季さんが3年生だった2008年に発表した10分ほどのドキュメンタリー作品です。映文連2008奨励賞を受賞した秀作です。


宮島さんが東京の上野公園で知り合った初老の男性が登場します。


男性は絵を描く事が好きで上野公園で似顔絵を書いて生計をたてていますが経済的は恵まれている訳ではありません。

男性は身寄りが無く簡易宿舎やカプセルホテルを転々としています。そんな男性の日常をフィルムに撮りインタビューをします。


始めは画の道をひた走る男性に対して「画心」とタイトルをつけるつもりだったそうですが、男性から信念みたいなものを感じて「我心」と名付けたそうです。

男性は独り身であり経済的に恵まれていなくても絵の道に40年生きてきて後悔していないと言います。


僕も40を過ぎて独り身で経済不況をもろに受けている中であの時あーすればよかった、こーすればよかったと振り返る事が多くなりましたが初老の男性の信念や力強さに強烈なパワーというかエールをもらったようでした。


42歳の僕の悩みや不安に対して見事に的を得た作品でした。映像のもつ力を改めて感じてしまいました。

正直なところあまり期待していなかったので始まる前と見終わった後のギャップは強烈でした。


見終わった後、質問の時間がありました。普段は人前だと発言する事はないのですが感動のあまり発言してしまいました。


わずか10分間でしたが、宮島さんは20時間のフィルムを使用したそうで熱い作品でした。

宮島良季さんのこれからの活躍を期待したいと思いますが、宮島良季さんや古川雄大さんなど長野県出身の若手がいろいろな分野で活躍していてこれからが楽しみです。そして若手にスポットを当てた映画祭も素晴らしいと思いました。

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