NAGANO映画祭 ビルマVJ

プラネマン

2010年11月16日 06:18

11月13日に開催されたNAGANO映画祭でビルマVJ消された革命を見ました。アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた作品で惜しくもザ、コーヴに敗れはしたもののギチャード、ギア氏など著名人に評価され40以上の国際的賞を受賞した力作です。


2007年9月、僧侶が先頭に立ち民衆がビルマ軍事政権に抗議の声を挙げた消された革命。情報統制をくぐり抜け、命懸けの隠し撮りで全世界にその状況を配信したビデオジャーナリスト=VJたちのドキュメンタリー映画です。


ビルマという国は全く馴染みがなくビルマに素手で闘うムエタイを過激にした幻の格闘技があると聞いた事があるくらいで東南アジアの地図を広げビルマの場所は何処か?と聞かれても全く分かりませんでした。アウンサンスーチーさんがニュースになる事がありましたが世界の片隅での別世界の事だと思い全く興味がなくほとんど白紙の状態での鑑賞でした。


初めに1988年の革命についての話がありました。学生を中心に軍事政権に立ち上がったものの3千人を超える死者を出し制圧された事件があったそうです。僕は当時21才の専門学校生でした。天安門事件があった少し前だと思いましたが全く知らず自分と同年代の若者が命懸けで生きていた頃にバブルの真っ只中といえ平和ボケしていたな‥と反省の気分から見始めました。


画像は全て隠し撮りで見つかったら捕まってしまうという緊張感が伝わって来てスクリーンに釘付けになってしまいます。民衆に僧侶が加わり大規模な行進をしてアウンサンスーチーさんに会いに行った時は何か目頭が熱くなってしまいました。


日本でもニュースになった日本人ジャーナリスト長井健司氏の殺害の現場もVJの画像に写っていました。日本人の中でも閉ざされた国の真実を伝えようとしたジャーナリストがいたのか‥と思うと惜しい人を無くしたと思います。人が命懸けでした事は第三者の魂を揺さ振る事が多いですが拷問や投獄の恐怖に対して真実を伝えようとするVJに感動した熱いドキュメンタリーでした。

上映終了後長野県御代田町出身のフォトジャーナリスト山本宗補さんのトークショーがありました。山本宗補さんはかつてアウンサンスーチーさんのインタビューをした事があり現在はビルマ政府のブラックリストに載っていてビルマに入国が出来ないそうですが日本のマスコミが伝えないビルマの話が聞けて見に行った甲斐がありました。


アウンサンスーチーさんは軟禁されていて15年間家から出られない事や外国に行ってビルマの現状を訴える事が出来るのにそれをしなくて国の中から変えて行こうとしている事など興味深い話が聞けました。


日本とビルマの関係ですがビルマは旧日本軍の植民地でタイ国国境の鉄道は現地の人の強制労働で作られたもので現軍事政権が旧日本軍の悪い伝統を引き継いでいて今だに無茶な強制労働をしているそうです。日本はビルマに対して道義的責任があり民間レベルでもどうにかしなければいけないと思いました。


21世紀になってもこんな閉ざされた国があるのか‥と驚きでしたが上映後アウンサンスーチーさん解放のニュースが流れると大きな拍車が起きました。閉ざされた国が早く民主化するように願うばかりです。映画というのは地理や歴史を含めた総合学習だな‥と改めて思いました。

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