先日三浦友和さん石田ゆり子さん主演の「死にゆく妻との旅路」という映画を見ました。借金から夜逃げした主人公と癌に蝕まれていた妻の6千キロにおよぶ逃避行を描いた作品でしたがその旅の中で僕も行った事がある場所がありました。
劇中福井県の東尋坊に行く場面がありますが僕も東尋坊に行った事があったので親しみがもてました。
僕が東尋坊に行ったのは1995年6月24日〜25日でした。当時車を買い替える事になり思い出ドライブとして長距離ドライブがしたくなり東尋坊に行こうと決めました。朝早く長野市を出て下道で行きましたが順調に行き午後には東尋坊に着きました。東尋坊の岩場を見て歩き展望台に行き味は覚えていませんがカニラーメンを食べた覚えがあります。
当時僕はユースホステルという簡易宿泊施設に泊まり各地を旅していましたが東尋坊の近くに東尋坊ユースホステルさんがあり泊まりました。
東尋坊ユースホステルさんは老夫婦が経営していて建物は年季が入っていて歴史がありそうでした。親戚の家に遊びに行ったような解放感がありました。食事提供はしていなかったので近くの芦原温泉に行きクアハウスで入浴してレストランで地元の魚料理の夕食を食べました。クアハウスは当時出来たばかりで快適で魚も美味しく最高でした。
ユースホステルは男女別の相部屋で宿泊する事で宿泊費を安くあげるシステムになっていますが関西から来たライダーと同室でした。もう1人関西からマラソン大会に参加するランナーが門限間際に来ましたが朝早くからの長距離ドライブの疲れと芦原温泉の快適さに熟睡してしまい同室の旅人とは特に接点が無かったです。
翌朝三国町運動公園を会場とする三国あじさいマラソン大会に参加しました。東尋坊周辺の観光道路を走る大会で観光地であるためスタートは朝の7時頃でした。
僕は20キロコースに参加しましたが男子372人、女子39人がエントリーしました。海岸線を走るので標高差が20メール前後でしたが16キロ地点で80メートルの登り坂がありました。ゲストランナーに旭化成工業の宮原美佐子さんが出場していました。宮原美佐子さんは昭和63年の大阪国際マラソンで日本人女性としては初めて2時間30分の壁を破りソウルオリンピック日本代表に選ばれたランナーでした。
僕は若い頃大阪にいた事がありその時北陸経由で長野まで帰省した事がありました。その時東尋坊経由で帰りましたがその頃はまさか東尋坊でマラソンしているとかペーパドライバーだった僕がクルマで東尋坊に来るとか思わず不思議な気がしました。海沿いの道を走る景色の良い大会でしたが近くの観光ホテルで天然温泉の入浴サービスがあり快適でした。
午後から芦原町農業者トレーニングセンターで地元の新格闘術吉塚道場さん主催の格闘技イベント「ザ、格闘技」を見に行きました。
吉塚道場さんはムエタイ500年の歴史の中で初めて外国人チャンピオンになった藤原敏男選手の師匠で日本のプロ格闘技界に強い影響を与えた黒崎健時先生の流れを継ぐ格闘技道場で初期のシュートボクシング興業に選手を派遣した事がありました。
2分3ラウンドのキックボクシングルールの試合が12試合、メインイベントがキックボクシングの西日本ライト級チャンピオンガルーダ、テツ選手の試合が行われました。
当時僕は格闘技をしていましたがかつて大阪府立体育館で対戦した相手が出場して判定勝ちしました。知ってる選手が出場する試合は盛り上がりました。メインイベントのガルーダ、テツ選手はキックボクシングに転向する前はプロボクシングで西日本新人王戦の決勝戦まで行った事のある実力者でした。僕はガルーダ、テツ選手と同じウエイトのクラスで学生時代ボクシングジムに通っていたので経歴が似ている西日本キックボクシングを代表するガルーダ、テツ選手には憧れていました。ガルーダ、テツ選手はパンチを中心としたコンビネーションで相手を圧倒して大差の判定勝ちをしました。ガルーダ、テツ選手は後に他団体のリングに上がり大暴れしますがガルーダ、テツ選手のファイトを見ただけでも福井県まで行った価値がありました。
東尋坊観光、マラソン大会出場、格闘技観戦、温泉三昧、美味しい魚と楽しかった旅行でした。東尋坊ユースホステルさんは残念ですが数年後に閉館してしまいましたが東尋坊ユースホステルさんがあったので福井県まで出かけました。素敵な旅の思い出ありがとうございました。東尋坊ユースホステルさんに宿泊された全てのホステラーさんのご多幸を祈っています。