昨日4月13日にNHK、Eテレで放送されたらららクラシック、「ショパンの英雄ポロネーズ、故郷は遠くにありて思うもの」を見ました。
ゲストに石野真子さんが登場しました。石野真子さんは幼い頃聞いていた名曲を再発見したいと言っていました。今回の番組は3つのキーワードをもとに放送されました。
最初のテーマは「ショパンと失われた祖国」でした。
ショパンは1810年にポーランドのワルシャワ近郊の村に生まれました。母親はショパンにポーランド民謡を聞かせて育てたそうです。
ショパンは二十歳の時に西ヨーロッパに演奏旅行に行きますがその直後にポーランドで革命が起こりロシアに鎮圧されました。ショパンは国外にいて難を逃れましたが国に対して何も出来ない無力感からより一層ピアノに向かうようになりました。
後にショパンの名声を聞きロシアがショパンを呼び戻そうとしますがショパンは断り国に対する強い思いを感じました。フランスにいた当時のパスポートが残っていましたが身長1メートル70センチ、髪の色はブロンド、目の色は青灰色、出身地ワルシャワになっていました。祖国を無くしたショパンはパスポートを使用している時に何を思ったのでしょうか?
ポロネーズとはポーランドの踊り、ポーランドには5つの民族舞踊がありその1つがポロネーズでポロネーズに祖国への思いが詰まっているそうです。
ショパン7才の時に処女作ポロネーズのト単調を作曲、子供の時からポロネーズが染み付いていた事を感じさせます。ショパンは16のポロネーズを作曲していますが処女作から26年後の33歳の時に英雄ポロネーズを作曲しました。
次のテーマは「パリより愛をこめて」でした
ショパンはパリで成功しますが心の中では祖国を求めていました。同じような境遇のポーランド出身者のためにボランティアでコンサートをしていたようです。
らららクエッションというコーナーで視聴者〜の質問コーナーがありました。今回の質問は初めてオーケストラのコンサートに行きますが拍手のタイミングが分からない…という質問でした。指揮者が指揮棒を下げるのを見て拍手すれば良い…と回答がありました。
次のテーマは加羽沢美濃さんが解き明かす「英雄ここにあり」でした。
英雄とはショパンが名付けたのではなく後の人が名付けました。
司会者であり作曲家の加羽沢美濃さんがショパンの仕組みを解き明かしました。最初に暗く重い響きから始まりますが当時のポーランドの置かれていた悲しみを表しているそうです。半音ずつ上がっていき英雄が登場するためにレッドカーペットが引かれる雰囲気になり英雄が登場します。右手で弾いてもシンプルな感じですが両手で弾くと左手の躍動感が増してポロネーズらしくなりました。
最後に世界的なピアニストの横山幸雄さんが英雄ポロネーズを弾きました。横山幸雄さんはショパンの全曲を1日で弾いた事があるそうです。横山幸雄さんの華麗な響きの中で詳しい解説もあり聞き入ってしまいました。
作曲家の意図が分かると名曲もより身近に感じられるようになりました。クラシックの事をもっと知りたくなりました。次回はバッヘルベルのカノンです。どんなエピソードがあるか楽しみです。