時間が過ぎてしまいましたが1月23日にNHK、Eテレで放送された♪らららクラシックという番組をみました。毎回クラシック音楽の名曲を1曲特集しますが今回はシューベルトの未完成交響曲でした。毎回クラシックファンのゲストが登場しますが脳科学者の茂木健一郎さんが出演しました。脳とクラシックについてたくさんの本を書いているそうです。
1、未完成交響曲発見ミステリー
1823年シューベルトはウィーン郊外のグラーツの音楽家協会から名誉会員の称号を贈られたシューベルトが返礼として贈ったのがこの2楽章の交響曲でした。
贈られたのはアンゼルム、ヒュッテンブレンナーといいウィーンで活躍するのを夢みましたが才能に恵まれずグラーツに戻りました。
5年後シューベルトは亡くなり楽譜は32年間埋もれたままになりました。弟のヨーゼフはシューベルトの秘書をしていたので未完成交響曲のことを知っていましたが32年後に楽譜を見つけました。
1865年にシューベルト死後37年目にウィーンで初演されました。この曲は音楽史最大のミステリーとして人々を魅力しました。
なぜ32年後に発表したのか?
自作として発表したかったから?
忘れていたのか?
ヨーゼフが楽譜を発見してから5年後に発表されたのか?
兄が楽譜を渡さなかったから?
指揮者を説得するのに時間がかかったから?
2、永遠のミステリー
シューベルトは第3楽章を書き始めていた?
シューベルトは売れない時代に教師をしながら作曲、作曲家としては評価されていませんでした。
当時はベートーベンが生きていた時代で交響曲を書かないと作曲家として認められなかった時代でした。
シューベルトは歌曲のようにスラスラいかず作曲家として壁にぶつかっていました。シューベルトは3曲の未完成交響曲を書いていましたが誰にも知られぬように封印していました。
完成か未完成かどんな意図があったのかはシューベルトしか知りませんが人類の財産としてシューベルトの死後もさんぜんと輝いています。
司会の石田衣良さんは捨てるのが忍びなく外に逃がしたかった…
加羽沢美濃さんはいつか3楽章、4楽章を書くつもりではなかったのか?それぞれ意見を語っていました。
3、人生はロ短調
作曲家はまず短調や長調といった調性を決めて作曲するそうですがシューベルトはロ短調を調性しました。ベートーベンはロ短調を暗くて交響曲には不向きだと語ったそうです。
シューベルトが苦悩の末にたどり着いたのがロ短調だと解説がありました。
シューベルトも作曲家として苦悩していたことは意外でした。音楽史最大のミステリーにクラシック音楽の奥の深さを感じました。