更新が遅れ既に2ヶ月前になりましたが12月12日にNHK、Eテレで放送された♪らららクラシックという番組を見ました。
毎回クラシックの名曲を1曲ピックアップして特集します。この日はヤナーチェクのシンフォニエッタでした。毎回クラシック音楽ファンのゲストが登場しますが今回はタレントのクリス村松さんでした。クリスさんは何回かこの番組に出演した熱烈なクラシック音楽ファンです。
ヤナーチェクはドヴォルザークと並ぶチェコの偉大な作曲家でした。ヤナーチェクは電車には乗らなかったというエピソードがありました。当時のチェコはドイツに占領され駅にドイツ語の標識あり人一倍愛国心の強かったヤナーチェクはそれが気に入らなかったようでした。
1、小さな交響曲に込められた愛
シンフォニエッタとは小さな交響曲という意味になるそうです。先に書いたようにヤナーチェクは電車以外にも妻にドイツ語を使わせない等愛国心の強さは筋金入りでした。
チェコが独立を勝ちとるとヤナーチェクはシンフォニエッタを作曲しました。ヤナーチェクが生涯の大半を過ごしたブルノの街をモチーフに城を散策しながら構想をねりました。
2、爆発する愛、爆発する創作
ヤナーチェクはチェコにあるモラヴィア地方に生まれました。11歳で聖歌隊に入り音楽を学びプラハでドヴォルザークと出会いました。しかしチェコ以外では60歳まで無名でした。
ヤナーチェクは63歳の時に25歳だったカミラという女性に会いました。一目惚れしたヤナーチェクは11年の間に600通のラブレターを送りカミラも心を開くようになりました。
数年後に散歩していた2人が野外音楽堂から軍楽隊のファンファーレが聞こえてきました。楽しい思い出として刻まれたヤナーチェクは記念式典の音楽制作の以来があった時にファンファーレの思い出をモチーフにシンフォニエッタを作曲しました。
3、心にしみるファンファーレ
シンフォニエッタの演奏にはオーケストラとは別にバンダと呼ばれる小編成のアンサンブルがあります。
ファンファーレは力強く土着的に演奏されています。この曲は西洋音楽ではあまり使われていない2番目と6番目を抜くニロ抜き音階が使われています。日本の童歌や「恋の季節」はニロ抜き音階が使われ日本人にも親しみやすい曲調になっていると解説がありました。
ゲストのクリス村松さんは71歳まで枯れなかった愛の力、バンダが城壁のようだ、映画的なクラシックだと語っていました。
この番組に登場した作曲家の中で一番の遅咲きになるそうですが愛の力は凄いと感じさせ2015年の中で見たらららクラシックの中では個人的にMVPをあげたいと思いました。クラシック音楽の深さを感じた番組でした。