ファランドール、ビゼー/友に受け継がれたメロディー/NHKらららクラシック

プラネマン

2015年12月13日 06:13


時間が過ぎてしまいましたが11月21日にNHK、Eテレで放送されたらららクラシックという番組を見ました。

毎回クラシック音楽の名曲を1曲特集しますが今回はビゼーのファランドールでした。毎回クラシック音楽ファンのゲストが出演しますが今回はタレントの加藤紀子さんが出演しました。加藤紀子さんはフランスに2年留学経験がありフランスが好きだと語っていましたが夢見るシャンソン人形に影響されたと話していました。3歳からオルガンを始め中1で電子オルガンコンクールでファランドールを弾いた思い出の曲だと語っていました。

番組は3つのテーマで進行しましたが最初のテーマは劇付随音楽はどうですか?でした。

ファランドールはアルルの女という劇の中で芝居を盛り上げるたに劇付随音楽として作れた作品でした。ビゼーはアルルの女に全27曲の劇付随音楽を書き上げました。

アルルの女は風車小屋だよりで有名になったドーデの作品でしたが33歳だったビゼーは劇場支配人に劇付随音楽を書くように依頼されました。ビゼーは舞台になったブロバンス地方を訪れたことがあり地域色豊かな音楽を作りました。初演は芳しくありませんでしたが音楽としては高い評価を受けました。

第2のテーマは受け継いだ音楽のバトンでした。

ギローはパリ音楽院で学びビゼーより2年遅れて作曲家の登竜門のローマ賞を受賞しました。ギローはデュカスやドビュッシーの先生特集して音楽界に影響を与えました。ビゼーとギローは留学先のイタリアで意気投合、一ヶ月イタリアを旅行しました。

しかしビゼーは扁桃腺が悪化して辛い日々を過ごしましたがギローは励ましていました。ビゼーは36歳の若さで亡くなりましたがギローはビゼーが書いた曲が埋もれていかないようにアルルの女の組曲を書き始めました。ギローが書いた曲はビゼーが残した組曲とは異なる第2の組曲でしたがファランドールはその中に入っていました。

第3のテーマはギローはつなぎ職人でした。

ファランドールはアルルの女の舞台となるブロバンス地方の民謡のメロディー3人の王の行列と馬のダンスが引用されています。3人の王の行列は短調、馬のダンスは長調、2つのメロディーが登場、最後に合体しますがビゼーはここまでやりました。ギローは合体させる前につなぎを作りスムーズに最後の合体が出来るようにしました。

2人の友人により後世の人々が名曲を聞けるのは素晴らしいと思いました。クラシック音楽の深さを感じた番組でした。

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