ヘンデル「見よ、勇者は帰る」/諦めない、勝者の1曲/NHK 、らららクラシック

毎回クラシック音楽の名曲を1曲特集しますが今回は表彰式の定番のヘンデルの見よ、勇者は帰るでした。
毎回クラシック音楽ファンのゲストが登場しますが今回は漫才のナイツの塙宣之さんでした。番組は3つのテーマで進行しました。始めのテーマは「いつの世も人々をたたえて」でした。
1746年に発表された音楽劇マカベウス、ユダの中に使われたこの曲は勝利したユダを迎える合唱曲でした。
18世紀のイギリスロンドンは王権争いの真っ只中で国王派が勝利しましたがそれを題材に作られました。19世紀になり合唱ブームが起きると功労者をたたえる曲として定着しました。
1869年(明治2年)にイギリスの駐在軍の幹部だったフェレトンが日本の若者30人以上に音楽を指導して日本初の軍楽隊ができました。
その時に指導された曲の中に今回の「見よ、勇者は帰る」があり日本に定着して行きました。西郷隆盛もこの曲が好きで西南戦争前に聞いていた…というエピソードが紹介されました。
日本では表彰式等でこの曲が使われ定着しています。僕も題名だけでは分からずオープニングで聞いて分かりました。1908年のロンドンオリンピックでこの曲が使われましたが現在定着しているのは日本だけになるそうです。
ヘンデルについて紹介がありました。ヘンデルは作曲数は1000以上(長編ばかりで1000冊の本を書いたイメージになるそうです。ちなみにベートーベンは交響曲が9つだったので凄さが分かると思います。
遺産は日本円で2〜3億と言われ国王と同じ教会に眠りダーウィンやニュートンと同じ文化人と称えられています。生涯独身だったようでした。
第2のテーマは再起をかけた1曲でした。
18世紀のイギリスには成功を夢見て多くの芸術家が集まりました。ヘンデルもそうした1人でドイツからイギリスに来ました。ヘンデルは名声を得てイギリス王室を魅了させオペラを40残しました。
その頃イギリスでは中産階級という新たな富裕層が現れました。彼らはイタリアオペラが嫌いで男女の恋物語を軽蔑の対象にしていました。彼らの台頭によりオペラ離れが進み劇団は解散、脳卒中に倒れる不幸が重なりました。
ヘンデル温泉療養で驚異的な回復をしました。復帰後ヘンデルは時代の流れを徹底的に研究しました。
イタリアオペラからイギリス風のオペラに…彼らは信心深いので宗教色を強くして派手な舞台装置をやめました。
オペラの代わりにオラトリオという音楽劇を流行らせ王権争いの行方を見て勝利のイベントを立ち上げれば効果があると考え市場や人々のニーズを先取りして行きました。
オラトリオは歌とオーケストラの音楽劇で舞台装置なし、演技なしでしたが2時間半のオラトリオを30作り56歳の時にメサイヤの中のハレルヤを作りました。
第3のテーマは「オラトリオマジック」でした。
この曲は1、ホルンソロ、2、女性合唱、3、フルートと乙女の合唱、4、混声合唱の構成です。
1、ホルンソロは舞台セットがなかったので古代イスラエルを表す角笛が使われていました。
2、女性合唱は勇者が帰ってくる喜びを表していました。
3、フルートと乙女の合唱は当時はフルートは東方の楽器でエキゾチックさの象徴で兵士が遠くから帰ってきた事を表し乙女の合唱は少女が嬉しくて踊っている様子を表していました。
4、混声合唱は全員で歓喜を表していました。
演技がないオラトリオを音楽を使い表現してヘンデルの素晴らしさを感じました。最後に東京混声合唱団の皆様が素晴らしい歌声を聞かせてくれあっという間の30分が終わりました。
50歳を超えての創作活動の凄さに感激しました。クラシック音楽の深さを感じた番組でした。来週はショパンの練習曲でどんなエピソードがあるか楽しみです。
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2014年10月12日 Posted byプラネマン at 17:31 │Comments(0) │NHK らららクラシック
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