愛はドーバー海峡を越えるか?

長野ロキシーさんで公開中の「君を想って海を行く」を見ました。フランスでは公開5週で100万人の動員があったヒット作品が長野ロキシーさん登場です。

17才のクルド難民ビラルはイラクから3ヶ月間歩いてフランス最北端のカレにたどりつきます。ビラル恋人がイギリスにいます。ビラルはイラクではサッカー選手でマンチェスターユナイテッドの選手になるのが夢でイギリスに密入国しようとしますが失敗します。イギリスに行く手段はドーバー海峡を泳いで渡る方法しか残っていませんでした。

フランス人シモンはかつては水泳選手でしたが現在はコーチで生計をたてていて妻と別居中です。シモンはビラルの水泳のコーチをする事になりますがシモンの別居中の妻はクルド難民支援のボランティアをしているため別居中の妻の気を引くため打算的にビラルに近づいていきます。


シモンはビラルが泳いでドーバー海峡を渡ろうとしている事に気がつきますが英仏間は普通に泳いでも10時間はかかる事や水温が10度の極寒である事、潮の流れが速い事、途中でタンカーや漁船に見つかり泳いで行くのは不可能だと言います。


イギリスにいるビラルの恋人が政略結婚で自分の意思と関係なく結婚する事を知ったビラルはいてもたってもいられずドーバー海峡に飛び込んで行きます。ビラルは海峡を越えて恋人に会えるでしょうか‥


若者の打算の無い純情な想いは時として周りを動かす事がありますが今回のビラルは当てはまると思います。もしもイギリスに着いても恋人は政略結婚で引き離される事が分かっていてもそれでも運命に立ち向かって行く男気に映画の中とはいえ熱いものを感じました。僕がビラルの立場なら運命を呪って終わりですが超えられない壁を超えようともがく姿はドラマチックな展開になっていき見ている人も感情移入しやすいと思います。


ビラルとシモンの年齢、国籍、を超えた絆は人間関係が希薄になっている現代人の心に響いてくると思います。フランスで大ヒットした理由が分かった気がしました。見応えのある1時間50分でした。


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2011年08月16日 Posted byプラネマン at 11:04 │Comments(0)長野ロキシーさん上映映画

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