カノープスの丘 岐阜YH

11月23日で公開は終わってしまいましたが長野市立博物館で天体写真展が開催されていました。


プラネタリウムを鑑賞するたびに見て行きました。その中で「信州のカノープス」という写真が好きでした。

カノープスとはりゅうこつ座にある全天で2番目に明るい星ですが、南半球で輝く星で日本では地平線すれすれでしか見ることが出来ません。


中国では南極老人星と呼ばれてこの星を見ると長寿になると言われ滅多に見れない星です。


冬に輝く星で長野県では山が多かったり冬期は天候が悪かったり空の高い所は晴れていても地平線近くは霞がかかったりしてよほど運がよくないと見れない星です。


カノープスを撮影した写真家の丸山祥司さんは1987年に軽井沢の別荘で長女の真紀子さんが押す車イスに乗った田中角栄元首相の写真を撮り全国スクープになったカメラマンです。


お父さんが危篤になった時カノープスの事を知り長寿の星をお父さんに見せてあげたくてカノープスの撮影を始めたそうです。


松本の夜景の中で撮影したカノープス、木崎湖で撮影したカノープス、浅間山の噴火と共に撮影したカノープス、撮影に行けば必ず撮れるというわけでなく、その写真一枚一枚に物凄い時間やエネルギーを使った事が分かり言葉で言い表わせない感動を感じてしまいます。


僕も一度だけカノープスを見たことがあります。長野県ではありませんが‥


時は1994年の2月岐阜県にある公営の岐阜ユースホステルに宿泊しました。
建物はだいぶ老朽化していましたが公営でなので1泊2食付きで3500円でお釣がきました。


岐阜ユースホステルは色々なイベントを開催していて琵琶湖まで白鳥を見に行ったり、長良川から河口まで歩いたり、鵜飼いを見に行ったり、桜やホタルなど四季に応じたイベントを開催していて稼働率は高い方でした。


僕はお汁粉スターウオッチングといい、お汁粉を食べながら冬の星座を見るというイベントに参加しました。

残念ながら天候が悪く星は見えませんでしたが岐阜ユースホステルから見る夜景が素敵で夜景だけ見にきてもお釣りがくる位に素晴らしかったです。


3年後の1997年、3月にヘールホップ彗星観望会、12月に双子座流星群観望会に参加しました。


青春18キップで岐阜まで行きました。長野県でもいくらでも星は見れますが、多くの人と感動を共有したかったり、岐阜近郊のプラネタリウムに行きたかったり、夜景をみたかったり、運がいいとベランダにリスがくるそうです。


客層のほとんどが家族連れでしたが子供が寝静まった後で大人達で彗星を見たり流れ星を探したりして楽しかったです。


12月の双子座流星群観望会の時、カノープスを見る事が出来ました。こんなによく見える事は無いとペアレントと呼ばれる館長は言っていました。


旅行から戻って数日後、信州大学の女子大生に車で跳ね飛ばされましたが軽傷で済みました。


(2月16日の部屋はきれいにしましょう、に詳しく書いてあります。)あれは南極老人星のご利益ではなかったのか?と今になって思います。


無くしてしまいましたが岐阜ユースホステル発行のカノープスを見たという証明書をもらいました。


天体写真展に行くまでカノープスの事はすっかり忘れていましたが、ロキシーさんでユースホステルを舞台にした色即じぇねれーしょんを見たばかりで岐阜ユースホステルに十何年振りに行きたいと思いましたが、携帯サイトで検索するとすでに岐阜ユースホステルは閉館になっているそうです。


カノープスも夜景もリスとの巡り合いも全てが思い出の世界になってしまいました。


岐阜ユースホステルでカノープスを見る事はもう出来ませんが、今年は無理ですが毎年双子座流星群の頃、南の方に旅行に行きもう一度カノープスと再会する日を信じ頑張って行きたいと思います。
  


2009年11月27日 Posted by プラネマン at 03:12Comments(4)ユースホステル、旅